画家やイラストレーターの世界に興味があるけれど、「筆を持ってどこから始めたらいいの?」と思っている初心者の方へ、今日はアクリル絵の具を使ってキャンバスに絵を描くコツをやさしくご紹介します。
アクリル絵の具は乾くのが早く、色の重ね方一つで全く違う表情を楽しめるので、絵を描くことの楽しさを存分に感じられるんですよ。
さあ、筆を持って、一緒に絵の具の層を重ねていく魔法のような時間を始めましょう!
目次
アクリル絵の具の基本知識
このセクションではアクリル絵の具についての基本的な知識をご説明します。
アクリル絵の具とは?その特徴と魅力
アクリル絵の具は水で薄めることができ、乾くと水に強い性質を持つ絵の具です。
そのため、修正がしやすく、手軽に始められるのが魅力的ですね。
さらに、乾燥が早いため、作品をすぐに完成させたい方にもおすすめです。
キャンバスに描く際は、絵の具の層を重ねることで、立体感や深みを出すことができます。
初めての方は、小さめのキャンバスから始めてみると扱いやすいですよ。
初心者が選ぶべきアクリル絵の具の種類
アクリル絵の具を始めるにあたって、初心者の方が選ぶべき種類についてお話しします。
まず、アクリル絵の具には水で薄めることができるタイプと、そのまま使えるタイプがあります。
初心者の方は、水で薄めるタイプから始めると良いでしょう。
なぜなら、水彩画のように扱いやすく、色の濃淡を自在に調節できるからです。
水に溶かして使うタイプとそのまま使えるタイプの絵の具があるよ。
初心者には水に溶かすタイプがおすすめ!
キャンバスの準備と選び方
キャンバスを選ぶときは、何を描くかによって違いますが、一般的には綿か麻の布が使われているものが多いです。
描画に適したキャンバスの選び方
アクリル絵の具で描く場合、キャンバスの種類によって、仕上がりがずいぶん変わってくるんですよ。
まず、キャンバスには「木枠に張られたもの」と「板に貼られたもの」があります。
木枠のものは、絵が完成した後もそのまま飾れるので便利です。
一方、板に貼られたキャンバスは、持ち運びが楽で、小さいサイズの絵を描くのに向いています。
次に、キャンバスの「目の細かさ」です。
目が細かいものは、繊細な表現がしやすく、細かい筆使いを楽しむことができます。
逆に目が荒いものは、力強いタッチや、大胆な表現に適しています。
アクリル絵の具は水に強いので、水彩画用の紙に描くこともできますが、本格的な絵を描くなら、やはり専用のキャンバスがおすすめです。
キャンバスは画材店でさまざまな種類が売られているので、自分の描きたい絵に合ったものを選びましょう。
キャンバスの下準備:ジェッソ処理の方法
キャンバスを用意する前に、下地作りが大切ですね。
特にアクリル絵の具で絵を描くときは、キャンバスにジェッソを塗っておくことで、絵の具ののりがよくなり、色の発色も鮮やかになります。
ジェッソは絵の具の下地として使われる白い液体で、キャンバスの表面を滑らかにし、絵の具が直接キャンバスの繊維に染み込むのを防ぎます。
ジェッソの塗り方はとても簡単です。まず、キャンバスの表面のほこりや汚れをきれいに拭き取ります。
次に、平らな筆を使ってジェッソをキャンバス全体に均一に塗り広げます。
筆を縦横に動かしながら、薄く均一な層を作ることがポイントです。
塗り終わったら、しっかりと乾かしましょう。
乾いたら、もう一度軽く研磨するとさらに滑らかな表面になりますよ。
木枠に張られたキャンバスや板に貼られたキャンバスがあるよ。
さらに目が細かいものは繊細な表現に、目が粗いものは大胆な表現に適しているんだ!
絵を描く前にはジェッソで下地を作っておくと絵の具ノリが良くなっておすすめ!
アクリル絵の具の描き方入門
このセクションでは、アクリル絵の具の絵画を描く上での基本的なポイントを紹介します。
基本の描き方:筆の持ち方とストロークの練習
まずは、この絵の具を使うためには、適切な筆の持ち方を知ることが大切です。
筆を持つときは、鉛筆を持つように軽く握ります。
力を入れすぎず、リラックスした状態で持つことがポイントです。
ストロークの練習では、まずは直線を描くことから始めましょう。
キャンバスに対して筆を垂直に持ち、軽くタッチしながら一定の力で引いていきます。
筆の先がキャンバスに均一に触れるように心がけることで、きれいな線が描けるようになります。
次に、曲線の練習をしてみましょう。
手首の動きを柔らかく使い、筆を滑らせるようにして曲線を描いていきます。
最初はうまくいかなくても、繰り返し練習することで上達しますので、焦らずじっくりと取り組んでください。
色の混ぜ方と色彩のコツ
まず、色を混ぜる時は、白や黒を使うと色がくすんでしまうことがあるので注意が必要です。
明るい色を作りたい時は、白を使うよりも黄色やピンクなどの明るい色を混ぜるときれいですよ。
暗い色が欲しい時も、黒を使うよりも紫や濃い緑を使うと豊かな色合いになります。
キャンバスに直接色を塗る前に、パレットに出す色で試し塗りをしてみるのがおすすめです。
パレットに出す色で混色を試しながら、自分が思い描く色に近づけていくのがポイントです。
色を混ぜるときは、少しずつ絵の具を足していくことが大切です。
たくさんの絵の具を一度に混ぜると、思い通りの色にならなかった時にもったいないですからね。
絵の具の層を重ねることで、深みのある色を表現することもできます。
例えば、青の上に薄く黄色を重ねると、緑がかった美しい青になるんですよ。
色彩のコツとしては、色の三原色(赤、青、黄)を基本として、それらを組み合わせて色を作ることが大事です。
三原色はどんな色にも変えられるので、これらの色を使いこなせるようになりたいですね。
色を混ぜる時は三原色を基本にして少しずつ混ぜよう。
明度を変えるためには白や黒ではなく、別の色を混ぜると豊かな混色ができるから試してみてね!
絵を描くための具体的なステップ
このセクションでは、アクリル絵の具の絵画を描くステップを紹介します。
下描きの重要性と効果的な方法
下描きは絵を描く上でとても大切な工程ですね。
アクリル絵の具で描くときも、しっかりとした下描きがあれば、色を塗るときの目安になり、思い通りの作品を仕上げることができます。
鉛筆はHやHBなど、硬すぎず柔らかすぎないものが適しています。
消しゴムはキャンバスを傷つけにくい、やわらかいタイプを選びましょう。
下描きを始める前に、キャンバスをしっかりと固定することも大切です。
動いてしまうと、線がぶれたり、思わぬところに線が入ってしまったりするので、イーゼルやテーブルにしっかりと固定してください。
下描きの線は、後で消すことを考えて、薄く、細く引くことが大事です。
アクリル絵の具は透明度が低いため、下描きの線が絵の具で隠れやすいですが、念のために薄めにしておくと安心です。
また、下描きは全体のバランスを見ながら行うことが重要です。
最初に大きな形から描き始め、徐々に細かい部分に入っていくと、全体の構図を崩さずに済みます。
時には離れた場所からキャンバスを見ることで、バランスをチェックするのも良い方法です。
下描きがしっかりしていると、色を塗る際の指針になり、絵の具の層を重ねていく作業もスムーズに進みます。
レイヤー技法:段階的に絵を仕上げる
段階的に絵を仕上げる技法として、アクリル絵の具の層を積み重ねる方法があります。
この方法は、初心者の方でも簡単に取り組むことができ、絵の深みやリアルさを出すのにとても有効です。
キャンバスは、絵の具がしっかりと定着しやすいように、あらかじめジェッソで処理しておくと良いでしょう。
絵の具の層を重ねていく際には、下から順に薄い層を重ねていき、徐々に色を濃くしていくのがポイントです。
最初に薄い色を塗り、それが乾いたら次の層を重ねていくことで、色が混ざることなく、きれいな層を作ることができます。
また、描画中に起こる小さな失敗にも動じないでください。
アクリル絵の具は乾燥が早いため、失敗した部分を乾かしてから上から修正することができます。
乾燥と保管に関しては、直射日光を避け、風通しの良い場所で行ってください。
最後に、描いた絵の仕上げとして、バーニッシュを塗ることで絵を保護し、長持ちさせることができます。
そして、完成した作品は、自分の好きな場所に飾って、日々の生活に芸術を取り入れましょう。
時々離れてみると全体のバランスが見えて効果的だよ!
色を塗る時は薄い色から重ねて深みやリアルさを出そう。
よくある失敗とその対処法
アクリル絵の具を使った絵画は、初心者が陥りがちな失敗もいくつかありますので、その対処法をご紹介しましょう。
初心者が陥りがちな失敗例と解決策
アクリル絵の具は水で薄められ、速乾性があるため、使い方を覚えれば多彩な表現が可能です。
しかし、初心者は絵の具の扱い方でつまずきやすいのも事実です。
まず、絵の具を出す量を間違えると、無駄になったり、思い通りの色が出せなかったりします。
パレットに出す色は少しずつ増やしていき、必要な分だけ使うようにしましょう。
色を混ぜる際には、混色を楽しみながら、自分だけの色を見つけてみてください。
次に、キャンバスへの絵の具の塗り方ですが、筆の持ち方やストロークに慣れていないと、うまく色がのらなかったり、思い通りの形が描けなかったりします。
練習を重ね、筆とキャンバスの感触を覚えることが大切です。
また、絵の具の層を重ねる際には、下の層が乾いてから上の層を塗ることが重要です。
乾燥を待たずに重ね塗りをすると、色が混ざってしまうことがあります。
時間をかけて丁寧に絵を仕上げましょう。
乾燥と保管の注意点
アクリル絵の具で描いた作品は、きちんと乾燥させてから保管することが大切です。
絵が完全に乾くまでの時間は、絵の具の層や気温、湿度によって変わりますが、表面が乾いたと感じても内部がまだ乾いていないことがあります。
そのため、触れずに一定期間放置することが必要です。
保管場所は、直射日光や高温多湿を避け、ほこりがつきにくい場所を選びましょう。
キャンバスは壁にかけるか、立てかけておくと良いでしょう。
また、他の物と重ならないように注意し、風通しの良い場所で保管することが大切です。
作品を長く綺麗に保つためにも、これらのポイントをしっかり守ってくださいね。
筆の使い方は思い通りに描けるまで何度も練習するしかないよ!
乾く前に色を重ねると、色が混ざって思った色にならないから気をつけてね。
保管場所は直射日光と高温多湿を避けた場所にして、内部が乾くまで一定期間放置してね。
アクリル絵の具の応用技法
このセクションでは、アクリル絵の具を使った応用技法について、初心者の方にも分かりやすくご紹介します。
テクスチャを生かした表現方法
アクリル絵の具で絵を描く時、キャンバスの表面に生まれるテクスチャは、作品に独特の味わいを与えます。
まず、アクリル絵の具の厚塗りはテクスチャを生かすのに最適です。
絵の具をたっぷりと筆に取り、力を入れずにゆったりとキャンバスに塗りつけましょう。
筆の跡がそのまま絵の具の層となり、立体感のある表現が可能になります。
また、パレットに出す色を混ぜずにそのまま使うことで、色と色の境界にもテクスチャを生み出すことができます。
次に、キャンバスの準備も重要です。
ジェッソを使って表面を整えることで、絵の具ののりが良くなり、より鮮やかなテクスチャを引き出すことができます。
ジェッソを塗る際には、筆ではなくヘラを使用すると、より粗いテクスチャを作ることができるでしょう。
描画においては、水を加えずに絵の具をそのまま使うドライブラシ技法も有効です。
筆に少量の絵の具をつけ、キャンバスに軽く当てていくことで、独特のざらざらした質感を生み出せます。
また、絵の具が乾く前に、スポンジや布、はたまた自分の指を使って表面を叩いたり擦ったりすることで、思いがけないテクスチャを生み出す楽しさもあります。
メディウムの使用例
メディウムは、アクリル絵の具の可能性を広げる画材です。
この液体を絵の具に混ぜることで、絵の具の透明度を調整したり、乾燥時間を延ばしたりすることができます。
例えば、透明度を高めたい場合は、ミキシングメディウムを多めに加えると良いでしょう。
また、絵の具を柔らかくして滑らかな混色をしたいときや、絵の具の層を重ねたいときにも役立ちます。
使い方は簡単で、絵の具と混ぜるだけですが、どの程度加えるかは描きたい絵や効果によって変わります。
初心者の方でも、少しずつ試しながら自分の好みの質感や効果を見つけることができますよ。
キャンバスにアクリル絵の具を塗る前に、直接、メディウムを使ってみるのもアリ
メディウムを使ったテクニックは、初心者から上級者まで幅広く応用できるので、ぜひこの画材を使ってアクリル絵の具の描き方に挑戦してみてください。
作品の味になるのでたくさん試してみよう!
メディウムはアクリル絵の具に混ぜて使うと透明度を変えたり、乾燥時間を長くしたりできるよ。
滑らかに色を塗りたい時や、透明感をあげたい時に使ってみよう!
描いた絵の仕上げと展示
絵を描くことが終わったら、その美しさを守り、人々に見てもらうための仕上げと展示の方法をご紹介します。
バーニッシュで絵を保護する方法
せっかく描いた作品を長く綺麗に保つためには、バーニッシュという保護の手順を踏むことが大切です。
バーニッシュとは、絵の表面に透明の液体を塗ることで、絵の具を守り、色あせや汚れから守る方法です。
使う材料は、市販されている専用のバーニッシュ液を用意しましょう。
塗る前には、絵が完全に乾いていることを確認してくださいね。
この方法でバーニッシュを施すことで、アクリル絵の具の鮮やかな色を長持ちさせることができます。
描いた作品を大切に保護し、長く楽しんでくださいね。
完成作品の飾り方と展示アイディア
アクリル絵の具で描いた作品の特性を生かした展示方法を考えましょう。
湿気の多い場所や直射日光の当たる場所を避ければ、長く綺麗な状態を保てます。
作品を飾る際は、光の当たり方にも注意して、絵の具の色が最も美しく見える角度や場所を選びましょう。
次に、キャンバスの作品を壁に掛ける方法ですが、額縁に入れるのが一般的です。
額縁は作品を保護するだけでなく、見た目にも高級感が出ます。
ただし、アクリル絵の具の作品は額縁なしでも十分に存在感がありますので、シンプルに壁に直接掛けるのもおすすめです。
その際は、キャンバスの裏にあるフックに針金や紐を取り付けて、壁の釘にかけましょう。
また、小さな作品は棚や机の上に立てかけるという手もあります。
これなら場所を選ばず、気軽に飾り替えができますね。
さらに、複数の小さな作品を並べて飾ることで、一つの大きな絵のような印象にすることもできますよ。
作品が完成したら壁に飾ったり棚に立てかけたりして日常を彩ろう。
まとめ
アクリル絵の具の基本から、描き方、さらにはちょっとしたコツまで、初心者の方にも分かりやすくご紹介しました。
キャンバスの大きさや繊維の粗さが、描きたい絵の雰囲気を大きく左右します。
下準備として、ジェッソで下地を作ることで、絵の具ののりを良くすることができます。
筆は力を入れすぎずに持ち、軽やかなタッチでストロークを練習しましょう。
色の組み合わせを変えることで、無限の色彩を生み出せます。
下描きは絵の基本です。
薄く線を引いて、全体のバランスを見ながら進めましょう。
絵の具が思うようにのらない、乾燥が早すぎるなど、初心者が陥りがちな失敗もありますが、それぞれトラブルの解決方法があります。
乾燥や保管の際には、ほこりや直射日光を避けることが大切です。
アクリル絵の具の楽しさは、テクスチャや混色を駆使した表現にあります。
ミキシングメディウムを使うことで、新たな質感や効果を加えることができます。
完成した作品は、バーニッシュで保護すると色褪せを防ぎ、長持ちさせることができます。
飾り方や展示方法も自分のスタイルに合わせて選びましょう。
ぜひ、この記事を参考にして、アクリル絵の具で表現の幅を広げてみてくださいね。
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